REVIEW

サバメシに挑戦  2007_3


サバイバル・メシタキ、略してサバメシ。なんとも美味そうなネーミング。魚好きな僕には、とても素通りできるような名前ではない。これを知ったのは本屋で、とあるクルマ雑誌を立ち読みしてた時のこと、ページの片隅に小さな記事でアルミ缶の前に座り、火を見守っている男達の写真。これで炊飯をしてるという記事。ムムム。これは見逃せないでしょ。
ってことで調べてみると、「国際サバメシ研究会」なんてものがあって、災害時などの訓練や余興の一環として、世に広めようとしている方達がいらっしゃる。ちゃんと、「サバメシの極意」(PDF約1M)やら「サバゲージ」(穴開けの雛形)など解説や方法も整備されてるし。
とにかく、僕も挑戦してみよう。
さて、準備するものといえば。
なんと言っても、「国際サバメシ研究会」のサイトより、「サバメシの極意」を手元に置くことで解決!


僕が改めて、説明することでもないけど。

・おいしく頂いたビール缶(もちろんアルミならなん でもOK!)2本
・燃料となる1リットルの牛乳パックを3本
・蓋として使うアルミ箔
・0.8合のお米と同量の水

・道具として 軍手、ハサミ、缶切り、ナイフ、計量カップ等
                       以上。
さあ、材料や道具が揃ったら細工に入ろう。
アルミ缶の上部と下部に横3cm、縦1.5cmの穴を計4ヶ所開けます。これはストーブとして使う1本だけの細工です。
それぞれ、対になるように。また上下では互い違いの位置になるように。
「サバゲージ」をプリントアウトして合わせれば、穴の位置と大きさがバッチリなんだけど、僕の今回の場合、そこはわざと測ることもせずに自分の感覚で3cmと1.5cmになるように穴を開けてみました。アウトドアで、もしくは災害時に紙のテンプレートを使うなんてシチュエーションはあり得ないだろうからと思って、敢えてチャレンジです。

※注意といえば、軍手や革手は必須です。ナイフでアルミを切るとき、クッとチカラを入れると簡単に切れます。ただし、クッとチカラを入れる加減が以外に難しい。指を切る前に軍手をおすすめします。
次は上部蓋部を切り抜きます。
この作業は、アルミ缶2本とも行います。
缶切りがあれば、より簡単です。

これが終われば後は牛乳パックを開いた状態で幅1.5cmの短冊状にひたすら切るだけです。これを3本分。これが結構面倒くさい。あまり面倒くさがって、幅を広く切ってしまうと幅3.0cmの燃料投入穴に引っかかって、入りにくくなります。実際に僕がそうでした。スムースに燃料を入れないといけないので、結構慌てる羽目になりますので、こんな牛乳パックでご飯が炊けるのだからと、愛おしさを持ってこの地味な作業に励んでください。
最後に0.8合のお米と同量の水をコッヘル替わりとなる缶に入れて、アルミ泊でしっかりと密閉して準備完了。アルミ箔の蓋はしっかりと、ここ結構肝心です。
お米は、災害時の想定で洗ってません。無洗米ならベストなのでしょうが。

これからはいかに転倒しないよう安定した場所で行うか。また燃料をスムースに投入し続けられるか。だけなので、しっかりポジショニングを決めたら、いざ着火です。
このくらいの火をキープ
全ての燃料を25分で使い切るように。沸騰まで10分。炊飯15分が理想。ただし沸騰するまでの時間は個人差または風などの条件によって変わってくるので、沸騰してから炊飯時間15分を守るという方が、いいかなと思います。沸騰は軍手をはめた手で蓋を触ることで判断できます。
ちなみに今回は、風が少しあり上の写真のように火が風で煽られる状態でしたので、沸騰までに多少時間を取られてしまいました。燃料を投入するペースが気になりますが、火の勢いを絶やさないようにすると、ちょうど25分だということが今回の挑戦で分かりました。逆に燃料を詰めすぎると、たちまち火が鎮火しますので、慌ててもいけないようです。
この時、沸騰までに時間が多少かかったので、自然と炊飯時間が犠牲に・・・。
燃料の予備を別に分けて用意しておくとベストのようです。果たして、上手く炊けるのかな?かなり心配モードです。
    燃料が全て尽きた時点で計らずもぴったり25分。
5分程、蒸らしてみます。
 決心してアルミ箔の蓋を取ってみると、炊けてる。
だけど、中はダメなんじゃないの?
   全部出してみると、以外に炊けてるような。
なんと底の方には、お焦げまで。
全体的にはおいしく食べられる範囲内でしたが、ほんの少しだけ芯が残ってました。
これは、やっぱり沸騰までに時間がかかり炊飯時間が犠牲になったためだと思います。
あと、始めるまでは牛乳パックを燃やすにあたり、燃焼による臭いや煙が気になったために、今回は完全な屋外で行ったのですが、実際には気になるような臭いも煙もあまり発生しなかったように思います。なのでシェル内でも充分出来ると思います。シェル内であれば風により燃焼効率が落ちるという事も防げますしね。
それと炎は穴からメラメラ出るくらいを保たねばいけませんので、結構忙しいです。実際、僕も少しサボってるだけで、すぐに勢いが落ちてくるので、ウチワか着火マンで追い焚きが必要でした。そのため炊飯25分間は完全に他の作業はできなくなりますので、おかず作りは工夫が必要です。
とにかく、楽しい作業の果てにはオイシイご飯のご褒美が待ってますので、楽しんで挑戦してみてください。
失敗か成功かは、あなたのほんの少しのガンバリ次第です。
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